セブン&アイ・ホールディングスがIT事業参入で新会社設立

09 2/23

 セブン&アイグループは、NECと「流通とITの共創」をテーマに研究・開発で協業し、新会社「セブンインターネットラボ」を3月に設立する。小売業のノウハウとNECのシステム研究・技術ノウハウを集め、研究分野において小売とITが協業を行うもの。セブン&アイ・ホールディングスはITおよびサービス事業の再編や統合を予定しており、ITを主要事業のひとつとして位置付けている。今後、新たなビジネスモデルを開発し、売上の拡大をねらう。

 セブンインターネットラボは、ITやサービスなどの事業を手掛けるセブン&アイ・ネットメディアグループの1社となっている。
 ECをはじめとしたネットを活用した事業やグループ内のシステム構築、運用などを行う。当面、NECとの協働研究を中心に新規事業のための技術研究を進め、IT事業の強化を図る。
 NECとの協業はこれまで、NECがセブン&アイグループの流通システムなどを手掛けてきたことから実現したもので、共同で新規ビジネスへの発展を目指す。資本金は3億円で、セブン&アイ・ネットメディアが50%、NECが40%を出資した。社長にはセブンアンドワイの鈴木康弘社長が就任する予定だ。
 主な事業は研究事業、開発ノウハウの蓄積、ローコストオペレーションの3点となっている。セブンインターネットラボには、セブンアンドワイの20数名と、NECから派遣された4・5名でシステム開発や運用、研究開発を行う。システム開発事業では、共同開発体制の確立を目的に発注者と開発者が分業化していた部分を一体化することでコミュニケーションロスを排除していく。
 また、開発ノウハウの蓄積はグループごとに異なった開発会社が開発を行っていたが、これらを一括してセブンインターネットラボが行い、運用についても一本化する。これにより、継続的に開発することで納期短縮やコスト削減、ノウハウの蓄積による生産性の向上が実現するとしている。
 新規事業の研究開発は今後検討していくことになるが、NANACOの会員情報を活用したデータマイニング技術などインターネットを効果的に利用したビジネスモデルの構築を目指す。

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