ビッグデータ人材育成で協会設立

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 ブレインパッドなどは、ビッグデータを分析し、ビジネスに活用する知見を引き出せる分析能力を備えた人材「データサイエンティスト」を育成する、データサイエンティスト協会を設立した。同協会では、データサイエンティストに必要となるスキルと知識を定義し、育成のカリキュラムの作成、評価制度の構築などの活動を行う。さらに、データ分析に関わる人材が所属を超えて開かれた環境で交流や議論を行える場を提供し、ビッグデータ活用の高度化ならびに関連市場の発展に寄与していく。

 現在、ITやネットサービスの普及、センサー機器の発達、さらにこれまでのネット社会の発展に伴う電子情報の蓄積といった様々な要因から、ビッグデータやオープンデータの活用が注目されている。
 ただし、ビッグデータの活用方法を指南できるデータサイエンティストは、昨今注目された職種のため、グローバルレベルで圧倒的に人材が不足している。そもそもデータサイエンティストが具体的に何をするのか、どんなキャリアを積んだらデータサイエンティストを名乗れるのかも定義されていないという混沌とした段階にある。
 そのような状況のなか、データ分析ビジネスのブレインパッドの草野隆史社長とアイアナリシスの倉橋一成社長が発足人となり、日本で唯一統計学を専門的に学べる学術機関である統計数理研究所の樋口知之所長が顧問となって、データサイエンティスト協会を設立した。
 代表理事は、草野社長が勤め、事務局はブレインパッドに設置する。現在は、個人の賛同者という立場で500人弱が加盟している状態で、今後企業会員を募っていく計画となっている。統計学の学会をはじめ、関連団体や業界団体とも連携し、産学連携の取組みによって、ビッグデータ市場の健全な発展を図る。   

  

 活動内容については、2013年度にデータサイエンティストに関する人材像およびスキルの定義や、エントリーレベルのカリキュラム策定を行い、来年度からミドルレベルのカリキュラムの提供、スキル標準の作成および他の関連資格との連携を明らかにするなどの取組みを行う予定となっている。更にその後、評価制度の策定や検定試験の実施についても検討している。

  

 

データサイエンティスト協会

ブレインパッド

アイアナリシス