ASTERがソフトウェアテスト設計コンテストを開催

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 ソフトウェアテスト技術振興協会(ASTER)は、テストエンジニアの人材育成やテストの効率化を目的として、「テスト設計コンテスト」を実施する。コンテストの対象は、学生や産学の教育担当者、企業のエンジニアで、ソフトのテストを実施する前の「設計力」を競う。「これまでコミュニティレベルで展開してきたコンテストを今回から一般の技術者向けに幅広く展開」(ASTER西康晴理事長)する。各地区で地方予選が行われ、来年1月31日に、ASTERが主催するソフトウェアテストシンポジウム13東京において、決勝大会が行われる。

 ASTERは、ソフトのテスト品質向上のために活動するNPO法人で、「やみくもに人海戦術で行われた結果、ソフト技術者を疲弊させる結果となった」(西理事長)という認識のもと、最新のテスト手法の情報提供ならびに開発、さらにテスト手法の技術標準やキャリア標準も開発し、テスト技術者を支援する活動を展開している。
テスト設計コンテストもその活動の一環で、これまでに3回実施し、昨年度は22チームが参加した。これまでの参加者は、組込み系とIT系が半々という構成になっている。
これまでの大会には、テスト関係のコミュニティに積極的に参加し、腕に自信があるような技術者がエントリーしてきたが、大会の運営側にも審査や運営のノウハウが溜まってきたことから、参加者に対する事前教育の実施などを含めて大会の規模を拡大し、一般の企業や学生でも参加できるものにし、一般に対してテスト設計の重要性をアピールする。
コンテストでは、同じテスト対象に対してソフトウェアテスト設計を行い、その結果を審査する。テスト対象は、組込みソフトウェア管理者・技術者育成研究会(SESSAME)が公開している電機ポットの制御システムの仕様書を予定しており、ツールの使用は自由となっている。
審査対象は、安全性や負荷といった「テストアーキテクチャー設計」をはじめ、テストの手順が正しいか、設計書を担当者に渡して理解できるかといった「テスト詳細設計・実装」が評価される。手法は、独自の技法を用いると高いポイントが付与されるほか、設計書の文書力やプレゼン力も審査の対象となる。
申込み時期は、4月1日から7月1日まで。参加費は、学生と個人が2万円、企業やコミュニティが3万円などとなっている。

ソフトウェアテスト技術振興協会(ASTER)