JIP、銀証連携事業を強化

17 6/26

 NTTデータグループの日本電子計算(JIP)は、りそな銀行の資産運用サービス「りそなファンドラップ」のシステムを構築した。システム構築にあたり、証券会社向けの業務に知見のあるキーポートソリューションズ(KPS)と共同提案し、日本IBMとディアンドアイ情報システムとの協業で開発した。導入プロジェクトは、2016年2月から要件定義をスタートし、11カ月の短期間で導入を完了、今年2月に稼働を開始し、安定稼働している。今回の開発を元にJIPはグループとも連携し、「銀証連携事業」を強化する。

 今後のサービス展開も

 ファンドラップサービスは、野村證券、大和証券が2大勢力で、そのほかに大手メガバンクがサービスを展開し、りそな銀行は後発となる。
  そこで、りそな銀行は、資産運用サービス「りそなファンドラップ」の開始にあたり、IT活用によるサービスの差別化を図り、他社のファンドラップサービスでシステムを採用していないJIPに開発を委託した。
  開発したシステムは、顧客へのファンドラップ提案から契約、投資一任契約に基づく資産運用を自動で行う機能を備えている。りそな銀行のオンプレミス環境に構築し、今年2月に稼働し、「エラーもなく安定して稼働している」(JIP金融事業部デジタルビジネスマーケティング部谷藤一部長)。
  機能面では、ファンドラップの提案、契約、運用までの機能をワンストップで使用できるほか、フィンテックブームで注目されるロボアドバイザー機能を搭載し、居客の資産運用に対するアンケートに基づき決定した方針に則って自動運用する。事業が拡大して取扱い件数が増えても、ロボットによる自動運転で、金融機関における業務負荷も変わらない。
  また、「プロフィットロック/ロスカット機能」により、自動で確定処理を行い、利益確定や損失抑制を行う機能も備える。
  JIPは、今回開発したファンドラップシステムのソフトの著作権や知財権を所有しており、今後システムも強化し、NTTデータグループの顧客やJIPの既存顧客に対して、同ファンドラップシステムを活用したコンサルティングからシステム導入・クラウド提供などの事業展開を図る。


日本電子計算

りそな銀行