トレンドマイクロが制御系システム向けのセキュリティ製品を発表

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 トレンドマイクロは、制御システム向けホワイトリスト型セキュリティ対策ソフト「トレンドマイクロ・セーフ・ロック(TMSL)」を発売する。製造業の工場における生産管理システムや電力、ガス、水道の供給監視システムなどの制御システムを対象にしたセキュリティ製品群を追加し、制御システムベンダーと連携するなど販売面も強化する。2015年に制御システムのセキュリティ分野で15億円の販売を目指す。今後、新たな成長分野と位置づけ2013年下期から海外展開も予定しており、制御システム向けセキュリティ事業を強化していく。
  TMSLは、制御システム内にある特定用途の端末を対象にしたホワイトリスト型セキュリティ対策ソフトとなっている。
  許可リストにあらかじめ登録したアプリケーションのみ実行を許可することで、不正プログラムの実行を防止する。製品導入時は端末内のアプリケーション情報を自動収集し、許可リストを作成する。
  インターネットを介した定期的なパターンファイル更新が不要なため、オフライン環境の端末を保護することが可能になっている。
  また、USBメモリーなどの外部記憶媒体から不正プログラムが自動実行するオートラン機能や、ぜい弱性を利用したネットワーク経由の攻撃パケットを遮断する。
  あわせて、USBメモリー型ウイルス検索・駆除ツール「トレンドマイクロ・ポータブルセキュリティ(TMPS)」を併用することで、TMSL導入時や定期点検時に不正プログラムを検出・駆除できる。TMPSは、TMSLの許可リストに登録することなく利用することができる。
  同社は今後、1月にTMSLの発売を皮切りに、製造業や電力などの業界の制御システムに対してソリューションを提供し、新製品も提供していく。制御システム専門ベンダーへのOEM提供や共同開発、既存パートナーの制御システム部門との連携による販売促進なども行っていく。
  これにより、制御システム向けセキュリティ事業を本格展開し、2015年に単年で15億円の売上げを目指すとともに、海外展開も行う。

トレンドマイクロ