NECがM2M支援ビジネスを開始

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 NECは、機器間通信(M2M)技術を利用したサービス向けの支援ビジネスを開始した。M2Mサービスを実現するためのアプリケーションやシステム基盤を、パッケージとクラウド方式で提供する。そのほかにも、センサーや端末といったハードウェアやコンサルティングサービスも行う予定だ。M2Mソリューションの第一弾として、M2M基盤をクラウド提供する「CONNEXIVE(コネクシブ)クラウドサービス基盤提供サービス」を提供する。同社はM2M事業を今年度の新規重点事業として掲げており、今後3年間に500億円の売上を見込んでいる。

 さまざまな機器と通信が融合して提供されるM2M技術は、車両や自動販売機、遠隔監視、防犯・セキュリティ、工場、農業、物流・輸送、医療・介護、スマート家電分野、計測、環境・エネルギー分野、レジャー・観光などさまざまな分野に適用が可能で、今後の本格的なビジネス化が見込まれている。
 基盤提供サービスは、これらのM2Mサービスを行う際のシステム基盤機能として必要となる接続機器の認証・制御機能や、各機器からのデータ収集・蓄積機能などをクラウドサービスとして提供するもの。
 ユーザーはNECが提供するセンサーネットワーク基盤を活用して、設置したセンサーや自動販売機、情報端末、自動車などから情報を取得したデータをもとにビジネスやサービスを行える。これらを個別で開発するケースと比較して、システム開発期間を約3割、導入コストを約2割削減できるとしている。
 各種仕様は、標準化団体であるオープン・モバイル・アライアンス(OMA)やブロードバンドフォーラム(BBF)が策定するデバイス管理の国際標準に対応しており、さまざまな機器との接続性を確保している。
 このほかに、基盤提供サービスで管理するデータ量の増加に応じてディスク容量を追加する「データ蓄積追加サービス」と、M2Mサービスで利用する各種アクセス回線の確保や管理をNECが代行する「アクセス回線サービス」をオプションとして提供する。
 価格は、システム構成に応じた導入時の初期費用に加えて基盤提供サービスの利用料が月額50万円となっている。

    NECは基盤提供に加え、農業や産業機械管理などの領域を対象としてM2Mアプリケーションとシステム基盤を組み合わせたクラウドサービスの提供も検討している。

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