NECが企業向けITサービスで1兆円の売上を目指す

07 3/12

 NECは、企業向けのITソリューションビジネスおよびアウトソーシングサービスの事業戦略を明らかにした。今後は次世代ネットワーク(NGN)技術が基盤となって様々な市場が活性化すると判断、特に企業向けのSIやサービスは、NGNによって変化が大きいことから「製造・装置」「流通サービス」「RFID活用」の3分野を中心としたソリューションビジネスを展開する。これを担う組織「企業ソリューションビジネスユニット(BU)」で「売上高1兆円、営業利益率7%を目指す」(瀧澤三郎取締役執行役員専務)としている。

 今回の事業戦略は、昨年4月に発足した企業向けのソリューションビジネスを展開する企業ソリューションBUで、「製造・装置ソリューション」「流通・サービスソリューション」、アウトソーシングサービスの「システム・サービス」の3事業部門が対象。
 ベースにはNGN対応が進むことで、ネットワーク基盤の上に様々なサービスが相互作用しながら展開されることを念頭に置いている。そこで、サーバーやストレージ、アプリケーションなどの統合とサービス分散などを前提にした取組みを進めていく。
 製造・装置では、基幹システム領域でグローバルソリューションの提供と中国や東南アジアを中心とした海外事業展開を行う。SAPのパッケージ製品を核とした展開を図るもので、SAP要員を現在の700名から1100名体制に拡大させる。
 流通サービスへの対応では、ユーザーの事業変革を目指したソリューションを提供するため、システム基盤の統合による柔軟なアプリケーション利用を提案していく。
 目玉となるRFID事業では、UHF帯を使用した市場展開を見込んでおり、標準化団体のEPCグローバルとの連携を強化してユーザー獲得を目指す。来年度は200億円の売上げを見込む。
 アウトソーシングサービスも今後の注力分野で、顧客との継続的な関係の構築を前提とした新たなサービス事業を本格化させる。これによりシステム基盤からBPOまで総合的な取組みを強化していく考えだ。
 こうした取組みにより企業ソリューションBU全体で、今年度は4千億円規模だが「年率10%の伸びを維持し、早い時期に1兆円規模に乗せたい」としている。


  NEC URL:http://www.nec.co.jp/