医療情報システム開発センターが病院CIO支援サービスを開始

08 8/25

 保健医療情報システムの高度化を推進する医療情報システム開発センター(MEDIS―DC)は、病院の情報システム関連の問題解決を支援する「病院CIO(最高情報責任)支援サービス」を開始した。これまで実施してきた「病院情報システム導入コンサルティング」の枠を広げたもので、病院CIOが直面する課題に対して、ケース・バイ・ケースで支援を行う。現状では大病院でもほとんどCIOを設置していない状況だが、今後厚生労働省からCIO配置の指導が予測されることもあり、CIOという言葉を普及・啓もうする意味も含めてサービスを開始した。

 医療関連分野の情報化は、政府のIT新改革戦略の中でも掲げられているほどの重要事項だが、病院内の情報化はコストや人員不足などの問題が立ちはだかり、なかなか進んでいない、あるいは院内でもIT活用に温度差があるという状況だ。
MEDIS―DCが昨年末に発表した「医療情報システム化に関する調査」によると、請求事務の「レセプト電算システム」と院内情報伝達の「オーダリングシステム」は半数が導入あるいは導入に向けて構築中で、「電子カルテシステム」に至っては、4割弱の導入率にとどまっている。
このような状況下で、今後更に病院の情報システムが高度化していくにつれ、必然的にITに対する深い理解やCIOの機能の導入が求められるようになる。
これまでMEDIS―DCは公立病院などの自治体病院を対象として、電子カルテシステムの導入をトータルで支援する病院情報システム導入コンサルティングサービスを提供してきたが、このほかに病院CIOに求められる課題の解決を支援するサービスを追加し、「病院CIO支援サービス」として新たにそれぞれの局面で柔軟に対応するサービスを開始した。
 病院CIO支援サービスの具体的な内容は、「病院収支に関する運用およびシステム情報問題の有無の解析、原因の追究と改善案の提示」「現状システムの問題点の解析および整理、指揮システムへの改善提案」「ITベンダーとの契約書の点検」などとなる。
サービスを提供すると同時に、病院に対してCIOの職務上の性質や必要性を説き、院内IT化の高度化対応を支援する。

 

医療情報システム開発センター