政府、個人情報保護法改正へ素案

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 日立製作所は、金融機関と企業間の口座振替データの受け渡しに関するシステム運用をクラウド化した「日立データ交換サービス」を開始した。日立のクラウドソリューション「ハーモニアス・クラウド」の金融機関向けラインアップの1つとして、金融機関における記録媒体の授受管理や読み書き、データのチェックなど、口座振替業務の運用に必要な機能をクラウドサービスとしてワンストップで提供する。サービスは、地銀で高いシェアを持つ日立ソリューションズ西日本の既存サービスをもとに、日立ソリューションズ西日本と日立ソリューションズが開発したものとなる。

 自動的に引き落としや振り込みを行う銀行の口座振替は、企業において広く利用されているが、企業と銀行における口座振替データの授受には、昔からの流れで磁気テープやフロッピーディスク、MOなど、入出力装置の生産が終了している古い記憶媒体や、公衆回線と専用のファームバンキングソフトを使ったデータ転送が使用されていることが多い。
 日立データ交換サービスは、インターネット回線を利用したクラウドサービスにより、これまで必要だった記録媒体の授受を介せず、日立のデータセンター上で、企業と金融機関が直接口座データファイルをやり取りすることが可能となる。また、口座データの作成時に、ファイル内の件数の制約がなくなるなど、旧来の手法の効率化が図れ、レガシーシステムの維持コストも削減できる。
 BCP/BCM(事業継続計画/管理)の観点からも、同サービスを導入している金融機関同士が事前に連携契約を結んでおくことで、災害や障害などの非常時に記録媒体の処理拠点を相互利用することが可能になるというメリットがある。
 日立のデータセンター内に非常用の記録媒体処理装置を設置しているため、非常時の記録媒体の読み書き処理も可能なほか、東日本と西日本で本番用とバックアップ環境を用意する仕組みとなっている。
 サービスの内容は、地銀および第二地銀の50%強が導入している、日立ソリューションズ西日本の「自振事務集中管理システム」をベースとして、クラウドサービス展開したものとなっている。今後日立は、既存システムのリプレースに加えて、口座振替業務におけるインターネットチャネルの活性化をめざす金融機関に対して、積極的な拡販を進めていくとしている。

 

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